下郡英会話学院は、上野ケ丘中、津久見高、大分大学附属中学で英語を教えていた創立者・下郡紀生が、「中１から高校、大学までいっても英語を一言も話せない」ような英語教育に疑問をいだき１９７６年４月にスタートしました。

学院の目指す生徒の姿

「Independent learner（自立した学習者）」──。それが当学院の英語学習を通じて育成したい生徒の姿です。自らの学習に責任を持つことができる人のことです。自発的に行動し、適切な判断を下すことができる生徒です。自立した学習を身に着けた生徒は、多くの場合、自分の時間管理（time management）が上手くなります。いつ、どこで時間を使うかを自ら決定し、適切な指導の下で、効率よく時間を使って学習を進めていくことができます。

「自立した学習者」になれば、英語の勉強ができなかったことを、部活や学校の勉強の忙しさのせいにしなくなります。学業が順調に進んでいると実感することで、強い誇りを感じるようになり、さらにやる気が出てきます。社会システム全体が日本語という母語で動いている中で、英語の勉強を継続するには強い意志を持った「independent learner」になる必要があるのです。

英語力を構成する「3つの力」

私は英語を使いながら英語を教えています。当学院の学院長として講師をつとめる傍らで、外国人旅行者向けのツアーガイドや、要人視察時の通訳などを行っています。国際研修の通訳やコーディネーターをしていた約２０年間、大分にいながら９０カ国以上の国や地域の人々と出会い、英語を使って仕事をしました。そのような経験から、英語力とは何かと問われたら、３つの力によって構成されていると答えています。

それは「文法力」、「瞬発力」、そして「説得力」です。　

「文法力」とは、文法的に正しい文で、聞き手や読み手にストレスを与えることなく、話したり書いたりできる力です。自分の使っている英語が意味をなすのかを客観的に判断する道具として「文法（つまり語彙の配列ルール）」を利用できる力とも言えます。また、複雑な構文に出くわしても、基本的な文法に気づき、書き手や話者の意図を正確に理解できることも文法力です。文法力がないと、ただ単語を頼りに訳すことになり、文の正しい解釈ができません。

そして「瞬発力」とは、瞬時に話し手や書き手の意図を理解することができること、そして、すばやく英文を組み立てて話したり、書いたりすることができる力のことです。　

最後に求められるのは「説得力」です。相手に伝える内容が抽象的で具体性がなければ説得力は生まれません。そのためには伝えたい内容を裏付ける情報やデータ、自らの経験、それに加えて聞き手や読み手の思考を理解する必要があります。一方で、たくさんの情報を持っていたとしても、それを論理的に表現できなければ意味がありません。聞き手や読み手にストレスを感じさせない議論の展開ができ、「何を言いたいのかわからない」とは決して言わせない、説得力ある英語を発信する必要があります。

これら3つの力を伸ばすことを念頭に、当学院では教材の準備、授業の構成、生徒の活動を策定しています。生徒たちが将来どのような形で英語を使うことになろうとも、当学院で習得した「英語力」を武器に、さまざまな世界で決して怯むことなく、生き生きと活躍できるよう願っています。

＜プロフィール＞

英ウォーリック大学大学院卒業、英語教育修士取得

The University of Warwick, Master of Arts in English Language Teaching

英検1級はもとより国連英検特A級、通訳案内士の資格を持ち、現役の通訳者、ガイドとしても活躍